Maker Faire見聞録
実はまだ在米中で、明日、帰国します.やっとこさっとこ、サンマテオにでかけて留守中にサボっていた仕事にだいたいケリが付いたので、Maker Faire見聞録でも書いておこうと思います、印象を忘れないうちに.
ムービーがどうにもこうにもうまく埋め込めないので、ムービー集はまた後で.
5月2日の朝、モントレーからサンマテオに向けて出発.1号線から101に入り、おばさんが作ってくれたおにぎり(おいしい!)をぱくぱく食べながらひたすら北上.
クルーズコントロールが付いているので、運転は楽々.
途中、車を引っ張ったモーターホームに遭遇.

アメリカでは珍しい光景ではありませんが、大型バスほどの大きさのモータホームがさらに車(キャンプ場に着いてからの足になる)を引っ張っている姿は壮観.
子供が独立して、リタイアした夫婦が家を売って、モーターホームを買って全米をドライブしながらまわる、というのはアメリカ人の夢のひとつのようです(ぼくもやりたい)
ところで、以前から疑問だった、牽引している車はマニュアル車なのか、という問題を思い出し、調べてみました.
と、いうのはオートマ車をこんな形で引っ張ったら、たちまち壊れてしまうはずだから.
調査の結果、オートマ車でも改造して、クラッチみたいなモノを付けて、牽引時にはフリーで走る様に改造出来るほか、ブレーキも連動にできるのだそうで.
話がずれました:-)
11時頃サンマテオに到着.到着日の一泊分、ホテルが取れなかったので、モーテル探しをしなければならなかったのだけれど、ダメもとで翌日からのホテルに電話してみたら、空きがあるとのこと.こいつは幸先がいいぜ、とさっそくチェックイン.
同行するTさんをホテルに迎えに行き、在米ジャーナリストで、GetRoboで有名な影木准子(Noriko Kageki)さんとランチミーティング.
とても楽しいランチとなりました.
その後TさんとFry'sへ.道を何度も間違えながら、やっとこ到着.
アメリカの地図は縮尺が統一されていないから、距離感がつかめん(慣れるんでしょうけれど).
ホテルに帰る前に、COSTCO、トイザらス、ホームデポを見学してから夕食.
ホテルのすぐそばにあったEL TORITOに行く.
メキシコ料理はとてもウマイのだ.ちなみに、日本にもあって、新宿サザンテラス店などお勧めですよ.
翌朝、いよいよ、Maker Faire会場へ(前置きが長くてスイマセン).
ホテルからは車で15分ほど.イベント会場に隣接した広々した駐車場(1$/day)がアメリカンな感じ.

10時の開場を前にしては割と人は少なめ.
だいたい、ディズニーランドでもどこでも、アメリカ人は朝一番から並んで、ということは少ないように感じます.
土曜日は22時までイベントがあるし、日曜日もあるから、というのも影響しているのかも.
日曜日は、大混雑でした.
会場はとても広く、別々の建物にそれぞれジャンルわけされてMakerたちのブースがあります.

とても広い会場にとても多くのMakerたちが自慢の作品を展示しているので、とても全部は紹介できないので、僕が気に入ったモノだけ紹介していきます.
最初に結論めいたことを書いておくと、
Maker FaireはDIYのディズニーランド
借金してでもMaker Faireに参加すべし
Maker Faireはヲタクの文化祭でもGeekの祭典なんかではなく、DIY野郎たちの楽天地であり、それだけでなく、子供から大人まで自然と微笑みたくなったり、大笑いしたり、驚いたりするお祭り、というダブルミーニングだったりします.
これは、参加してみないとわからない!と思います.ぜひ、一度参加されることを強くお勧めします.人生感変わるかも(大げさ).
とにかく、楽しい二日間でした.
日本語版Make:でもおなじみのカイトフォトのブースには、使い捨てカメラ(とは今は言わないか)を使ったシンプルなものから、一眼レフカメラを搭載し、ラジコンでパン・チルト・シャッターの操作ができるモノまでいろいろありました.

凧も大型のカメラを使うものには大きな凧が必要だと思うので、聞いてみたら、ブースの後ろ側に吊してあった1200mm角ぐらいの大きさのもので十分なのだとか.
それも折りたたみ式で、かなり機動力が高そう.
撮影した写真もおいてあり、いろいろ見せていただきましたが、とても素晴らしいものばかりでした.まあ、失敗もおおいよ、とは言っていましたが :-)
屋外でもいろいろな展示(主に大きなモノ、火をつかうものなど)があり、その中でも特に楽しかったのが、「実物大MouseTrap」.

実はゼンゼンMouseTrapに関する知識ゼロだったのですが、お芝居with巨大ピタゴラ装置(ルーブゴールドバーグマシン)、みたいな感じでおもしれー、と思っていたのですが、見ている人たちが、ある瞬間、一斉に「マウストラップ!」と叫ぶので、???
後で調べてみたらアメリカではポピュラーなゲームだそうです.
音楽もナマ演奏、お芝居には10人ぐらい出ていたかな.前知識無しでも、とても楽しかったです.
今回、一番僕がオモシロイ!と感じたのが、Bruce Shapiroさんの「The Art of Motion Control - Sisyphus」

2000mm角ほどの四角いハコの中に白い砂が敷き詰めてあり、そこを銀の玉が移動しながら、砂に模様を作っていきます.
玉は微妙にズレながら動いていくので、その重ね合わせで不思議な模様、見方によってはチベットの僧侶が砂で作る曼荼羅のようにも思えます.
メカニズムはシンプル(はいつくばって裏を覗いた)ですが、とても静謐な空間をあたりに作り出していたように感じました.
日本版はまだ出版されていない、Craft:のコーナー、Craft Zoneも面白かったですよ.
全体的に、なんだか野郎たちのコーナーに比べると華やかな感じ.でもMaker魂は一緒、という印象で、どれもこれもユニークな作品が多く、ついつい、お土産に、といろいろ買いまくってしまいました.
そうそう、F田さんに頼まれていた女の子の写真、載せておきますね.


Craft Zoneの外では、ものすごく不機嫌な顔をしながら、ドラムスティック編み棒で、編み物しながら、ドラム演奏をするパフォーマンスが.

さて、また外の展示です.いや、展示じゃなくて、競技.DIY野郎たちのワイルドなレース、「Power Tool Drag Races」.

これだけじゃよく分からないですが、本物のドラッグレースみたいに2レーン、木製のコースが作ってあり、そこを電動工具を改造したマシンが電源コード(!)を引っ張りながら疾走します.

車輪は丸鋸. 近付いたら怪我するゼ!
と、ちょっと激しい展示物の後に、ほのぼの系をご紹介.

電動カーにカップケーキのデコレーションをしています.場内をそこかしこと走り回っていました.
意外とスピードが出ます.
カップケーキが近付いてくると、自然と道を譲りたくなってしまいます.
こういうデザインっていうかインターフェースって結構大切かも.
ところで、このカップケーキカーもそうですが、バーニングマンとかぶる出展物が乗り物系に目立ちました.
バーニングマンでは、エコな車しか走行を許されず、Black Lock City DMV(ブラックロックシティ陸運局、みたいなモノ)がナンバープレートを交付して車体に貼り付けます.
そのナンバープレート状のシールを貼り付けたままの車が多かったと言うことです.
この次に紹介する、キリンもそうです.
キリン、最高!めちゃカッコイイです.


電動で四輪を回しつつ、歩いているようなフォームも取れるようになっています.
テクノ系の音楽と同期してLEDの電飾がピカピカしまくり.
首は上下できるようになっていて、下がってきているときに、ぴろんと基板からたくさん生えている曲げセンサーをなでてやると、音声で反応しちゃうし.
電飾制御にはMAKE Controllerが使われています.実は当店でも間もなく販売を開始します.
というところで、販売コーナーの紹介.
MAKE Controllerを開発・販売しているMaking ThingsのLiamさんを発見.ご挨拶.

右の方がLiamさん、左の方は...うわ、名前忘れちゃったよ.
販売コーナーはとにかく、欲しいものだらけ.新商品もいっぱい出ていて、買いまくり.

もちろん、当店でも販売させていただけるようにお願いしまくってきました.トレードショーではないので、皆さんお客さんのお相手で大変そうだったので、詳細は帰ってからメールでやりとりすることになっています.既に交渉開始しています.
Pocket Piano Arduino Shieldなんてたまらなくイイでしょ?
そうこうしていたら、Limorさん発見.日本から来たOsamu Iwasakiでーす、と言ったら、きゃーごめんなさい、私は悪い人よーという反応が.
そう、なっかなかメールに返事をくれないんです.でももう捕まえたぞ、逃がさん!というのはまあ冗談としても、彼女は一人でキットの設計から袋詰めまでやっているそうで、ウルトラビジーな状態が続きまくっていたとのこと.
ヒミツ最新キットほかいろいろ貰っちゃいました.
当然、当店で取り扱いますよー

フィルさんに撮って貰った写真.セイ・チーズ、ではなく、セイ・エレクトロニクス、で撮りました.ぼくはゼンゼン発音が追いつかず、変な顔.あ、もちろん、左側がLimorさんですよ.それにしても僕は顔がでかいな.
Limorさんとは、最終日、お客さんが帰った後も、スタッフ控え室で、ぐったり疲れているところを捕まえて、1時間ほどお話をしました.とはいっても、僕の英会話能力では聞き手にまわるばかりでしたが.
Limorさんのプレゼンも見たのですが、僕に気遣って、ゆっくりと、クリアーに話していただいたし、大変興味深いお話と、僕のバックグラウンドを元に的確なアドバイスをいただき、とても実りあるモノでした.
今回のMaker Faireで最大の成果かも.
で、Limorさんのキットをはじめ、買ったキットはその場で組み立てられます.

ちゃんと、アドバイスをくれる人が巡回していて、いろいろ質問できる.
いつもキットを組み立てている人たちがいっぱいいました.これ、すごくいい企画です.
外に出てみたら、プリウスが並んでいます.

近付いてみると、

あれー、プラグインプリウスって、もう発売になっていたんだっけ?と思ったら、自分でハックして追加バッテリーも搭載して電動走行時間を長くしたものだとか.
あと、

ソーラーセルを天井に敷き詰めたプリウスも.
こちゃらにきて驚いたのは、プリウスの普及率.
御世話になっているおばさんに、プリウスのことを教えて上げるのに、街の中で、あれがプリウスですよ、と言っていたら、あれも、これも、と続々プリウス登場.
ガソリン代が高いカリフォルニア州で、なおかつ車を日常的に使う人にとっては、多少高くても需要は多くあるみたいです.
プラグインについては、日本じゃ普及しないだろうけれど(駐車場に電源がない!)、アメリカならガレージに停めれば電源はありますからねえ.
改造プリウスコーナーは人だかりが多く、関心の高さがうかがい知れました.

キリンきたー.そして、ビクトリア調?の動く家(右:エンジンを内蔵していて動く.ハンドルは帆船みたいで、油圧モータでステアリングを切る)と遭遇.
このビクトリア調?の動く家、どうやって運んできたのかはよく分かりませんが、屋根の上まで入れると3階立てぐらいの高さ.
内部を見学させてくれるのだけれど、いつも長蛇の列.
最終日、人が減ったときに見ましたが、内装も凝っていて、素晴らしい出来でしたが、並んでまで見るかー、といってはいけません.
混んでいてよく分からなかったのだけれど、ここでは昼間には結婚式も行われていたとのこと.
Maker Faireで結婚式なんてステキですね.
あと、屋外ではおきまりの、ダイエットコーク+メントスショーもありました.
すごい人混みで、写真はないのですが、ばっちりショーアップされていて、実にナイス.
多分、あちらこちらに動画が上がっていると思いますから、探してみてください.
ちなみに、ダイエットコークの瓶にそのままメントスを投げ込んだだけでは、じょぼじょぼじょぼと出るだけなのだそうです.
特製のチョーキングチューブ+メントス投下装置がMake Storeで売っていました.買ってくればよかった...
また、外の会場では

モデルロケット打ち上げ大会が.

コドモたち向けイベントという感じで、受付で買った自分のロケットを発射台にセットし、カウントダウンをして、緑の箱に組み込まれた立派な発射管制装置(?)のスイッチをぐいっと押すと、ぷしゅーっと、数十メートル(だと思う)ロケットが飛び、ロケットモーターが止まると、フェアリングが開頭して、吹き流しがでてきて、落ちてきます.
これが、会場はそんなに広くなく、風もあるなか、ばんばん打ち上げちゃう.
いろんなところに、ころん、かろん、と落ちていましたが、まあおおらかなこと.
ロケットといえば、室内にも、

なんだか強力なパワーを感じます.
近寄ってみたら、

これって、もう、ミサイ...

こちらはスケールモデルロケット.実際に飛ぶそうです.
Public Missileなど強力なロケットを販売している会社もあるみたいですね.
レギュレーション的には、僕が聞き取れた範囲では、誘導装置は付けてはいけない、安全確保は自己責任、ぐらいしか言っていなかったようですが、本当なのでしょうか?
ちなみに、ロケットの大会がどこぞかの砂漠で毎年開かれるそうですが、FBIが必ず来ているよ、あっははは、だって.
話は変わって、スポンサーブースも覗いてみました.
当店と取引のある、SparkFunElectronicsに真っ先に寄ってみました.新製品がいくつか並んでいましたが、注目なのはMP3プレーヤー(完成品:カラーLCDディスプレイ、FMトランスミッター、加速度センサー入り)で、ソフトウェアはオープンソースだそうです.
ケースに組み込むことも出来、ちょっと大きいけれど、普通に使えるMP3プレーヤー、でもソフトはハックしまくれる、という優れもの.
詳細は後ほど、とのことでした.
発売されたら、当店でも取り扱う予定です.
そんな話をしていたら、CEOのNathanさんが来てくれたので、ご挨拶.

かっこいいシールを貰ってきました.SparkFunElectronics製品をお買い上げの方にランダムにプレゼントします!
それにしても、僕は太っているなあ.さらに、在米中に体重が増したような気がします...
えーと、スポンサーコーナー、あとはあんまり面白くなかったです(身も蓋もない感想でスイマセン).
そうそう、スポンサーコーナーではありませんが、BlinkMの入荷待ちが続いているTHING MのTodさんにもお会いできました.
LED大好き人にはたまらない、プログラマブルフルカラーLEDモジュール、BlinkM、サンプルは随分前から手元にあるのですが、なにか問題があったようで、出荷待ちの状態でした.あと2週間ほどで送っていただけるそうです.
新製品も紹介されていました.これまたLED大好き人にはたまらない2点.


これも発売と同時に当店で取り扱い予定です.
これまで、順不同に採りあげてきてしまいましたが、土曜日の晩は、Maker Faireとしては初めての試みとして、夜の部がありました(22:00まで).
屋外だけの展示で、火ものが中心の展示です.これがなかなか面白かったです.

これは真ん中のステージの周囲にセンサーが取り付けてあり、ダンサーの動きに合わせて、円周上に並べられた火炎放射器がぼがーっと火を噴くというモノ.これは見応えのあるパフォーマンスだったです.
観客からダンサーを募って、踊らせるのですが、だんだん観客も心得てきて、センサーに感知されやすくするため、ジャケットとかをふりまわしたりして.もう、火、ぼうぼう.

ちょっと妖しい雰囲気のBoiler Bar Theater.ステージでは美女がジプシー風のダンスを踊り、バーカウンターの両脇には火がぼうぼう出る仕掛けがあり、これまた良い感じ.
車でなかったら飲みたかったよー

こちらは、Flaming Lotus Girlsの作品.
火がぼうぼう燃えている葉?がエアシリンダーでランダムに動く.
燃えさかる炎が動きにつられ、様々な表情を作り出し、ずっと見ていても飽きない作品でした.

こちらも火ぼうぼう系.心臓の鼓動のように火が強弱しながらぼうぼうとしていると、

最後には全身火に包まれる.
以上、本当に駆け足ながら、二日間に渡って行われたMaker Faire 2008 in Bay Areaの紹介でした.
二日間、びっちりと見て回ったのですが、ちょっと足を止めて見たり聞いたりしていると、たちまち時間が経ってしまいました.
プレゼンテーションやワークショップはかなり興味深いものが開かれていたのですが、ほとんど見ることが出来なかったのが残念です.
今回、慶応大学のXtelチームが唯一、日本からの参加でした.写真を取り忘れてしまい申し訳ないのですが、どんどん、日本の"Maker"達も、Maker Faireに出ていくべきだと思います.
技術的なレベルはMake:Tokyo Meetingで明らかになったように、Maker Faireのそれを凌駕しているかもしれません..
Maker Faireの神髄は、”ものづくり”を通して自己の表現と、それを見る人、同じく参加する人達との相互作用で、よりお互いを高め合い、そしてそれを”楽しむ”というところにあると思います.
決して日本のMakerたちにそういう精神が無いということではありません.むしろ、同時発生的に、思想をおなじくするイベントが開かれたと言う点に大変興味があります.
だからこそ、お互いの意識を共有し会えるチャンスがあれば、より”楽しい”イベントになっていくのではないかなあ、と愚考する次第です.
さあ、次は秋のテキサス・オースティンです.自分も今度は"Maker"として参加できないか、あれこれと考えてます.
その前に英会話の特訓と旅費を稼がなくちゃ!
ムービーは埋め込みがどうしても出来なかったので、こちらでご覧下さい(音が出ます).大した数はありませんけれど.
- Category(s)
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お〜、とても楽しそうですねぇ。うらやましいです。来年こそは是非、と思っております。続きも楽しみにいたしております。:)
とっても楽しかったですよ~
これから帰国の途につきます.
来年は出展しませんか?
ひやー、おもしろかったー。報告ありがとうございます。
工作モノももちろんですが、Makeぽくないところもおもしろいですね。美女のダンスとか……。
limorさんとのツーショットは家宝ですね。
>船田戦闘機さん
エンターテインメント指向も意識している方が多いように思いました.
それこそ、「DIYのディズニーランド」と思った所以の一つですが、
自分も楽しみ、皆も楽しませるってところがニクイですよ.やられっぱ
なしでした.ふー
limorさん、とってもいい人でした!
今度は行きませんか?